レーシングカーがうるさいのはなぜ?

2020-10-02

 レーシングカーを実際に見たことが無い方でも、レーシングカーは大きな音を立てながら走っているというのはイメージできると思いますが、なぜあんな大きな音を立てながら走っているかご存知でしょうか?
 あの音のほとんどはマフラーからでる排気音なのですが、トヨタやホンダもレーシングカーはうるさいですが市販車では静かなものです。静かにすることができるのになぜレーシングカーはうるさいのか?
今回はそれを解説していきます。
 

SuperGTマシン

まず、エンジンの仕組みから

 自動車の力の発生源であるエンジンは、4サイクルエンジンと呼ばれ4つの過程を踏んで回っています。

1.吸気 外の空気をエンジン内にとりこみ、その際に燃料も噴射して燃料と空気のガスを作ります。

2.圧縮 吸気工程で作ったガスを圧縮します。

3.燃焼 圧縮したガスにスパークプラグという火花を散らす部品で点火しガスを膨張させ、動力を得ます。

4.排気 次の吸気のために内部のガスを外に排出します。

 基本的に皆さんが乗っている車のエンジンは、この4つの工程を繰り返すことによって動力を生み出し走っています。レーシングカーのエンジンも市販車と同じようにこのサイクルを繰り返すことによって走っています。

では、なぜあんなに音が大きいのでしょうか?

パワーを上げるため

 レーシングカーは快適性よりもスピードが必要な車です。早く走るためにはパワーが必要となりますが、パワーを出すための改造を施すと必然的に音がうるさくなってしまいます。

 簡単に解説するとパワーを出すには、多くの空気を吸い込んで、燃料を多く燃やすことができればパワーを出すことができます。

 多くの空気を吸い込むということは、多くの空気(排気ガス)を排出する必要がありますので、排気がスムーズに行われるように、市販車についているような排気音を小さくするためのサイレンサー(消音器)はスムーズな排気を邪魔するため付いていません。

 そのため、消音されていない排気ガスがマフラーから直接出てくるのでレーシングカーの排気音は大きいというわけです。

 ちなみに街中でよく音が大きいスポーツカーが走っているときがあると思いますが、あれも排気の抜けが良いマフラーに交換しているからです。どちらかというと、パワーを求めているというよりはあの排気音を求めて交換している事がほとんどです。

 普通の車で抜けの良いマフラーに交換してしまうと、低速域でのパワーが落ちることが多いので注意です。

静かにする必要が無い

 市販車は公道を走るため、法律でマフラーの排気音量の上限が定められています。

 普通自動車の6人乗り以下だと新車登録時(平成11年規制)では定常時72デシベル、加速時76デシベルまでとなっています。

 市販車でもパワーを求める車でもこの法律があるためパワーを発揮できない車というのは多く存在します。 ですが、トラックなどでサーキットまで運ばれる公道を走ることの無いレーシングカーにはそんな法律は関係ありません。

 が、サーキット周辺の住民などに配慮してサーキット独自で定めている音量規制や、レースのルールで定めている音量規制がありますが、市販車の法律よりもずっと大きい音まで可能です。

 例えば、日本のGTカーレースの最高峰「SuperGT」では市販車と測定方法が違いますが、3メートルの位置で110デシベル、0.5メートルの位置で125デシベルで市販車を大きく上回る音量でも走行が可能です。
ちなみに自動車レースの最高峰「F1」には音量の規制は無いそうです(サーキットによってあるかも)。

まとめ

 音量規制の無い(ゆるい)レーシングカーは、パワーを出すためにサイレンサーが付いていないため、大きな排気音がする。