黒部ダムへの行き方と観光レポート【扇沢ルート】

 「黒部ダム」という名前は皆さん一度は耳にした事があるのではないでしょうか?

 今回は日本一の大きさを誇る「黒部ダム」へ観光に行ってきましたので、黒部ダムへの行き方や観光レポートを書いていきたいと思います。

もくじ

黒部ダムってなに?

 黒部ダムとは富山県にある、日本最大規模のダムになります。

 関西電力が保有しているダムで、当時の関西での電力不足を補うために作られた水力発電用のダムとなります。人が立ち入ることすら難しいような山奥に作られているため、建設時には171人の殉職者が出てしまいました。

 黒部ダムで最も有名なのが非常に困難だったトンネル工事です。破砕帯と呼ばれる水を多く含んだ部分があり、トンネルの掘削が非常に困難で三船敏郎さんや石原裕次郎さんが出演した「黒部の太陽」という映画が作られるほどです。(観たことはありませんが…)

黒部ダムへの行き方

黒部ダムへ向かってる時の高速道路
黒部ダムへ行く途中の高速道路

 黒部ダムへは長野県側から行く方法と、富山県側から行く方法があります。

長野側からのルート

 長野側から黒部ダムへ行くには、扇沢駅という場所から電気バスに乗って関電トンネルというトンネルを通って行く必要があります。

 扇沢駅までは自家用車で行く事もできますし、バスに乗って駅から行くこともできるので行く方法としては困ることはないでしょう。

 ただ、向かう先はダムなので山道を登って行く事になります。

 山道と言っても観光バスが通れる道ですので道幅は十分ありますし、勾配もそれほどキツイものではないので、それほど気張って行かなくても大丈夫です。

富山県側からのルート

 正直、私は長野県側から行ったので調べただけの情報となりますが、富山県側から黒部ダムへ行くにはロープウェイ等を乗り継いで山を越えるように行くようです。そのため、難易度的には富山側からの方が高いです。

 この辺りは黒部ダムのHPを確認していただいた方が確実だと思います。
・黒部ダムへのアクセス:https://www.kurobe-dam.com/access/

黒部ダムの観光レポート

では、黒部ダムに行った様子をお届けしていきます。

 私は長野県側から黒部ダムへ行ったので、まずは電気バスに乗るために扇沢駅へ向かいました。扇沢沢駅までは自分の車で行ったので、公共交通機関は一切使わずに到着しました。

扇沢駅の外観写真
扇沢駅の写真(奥の建物)

 途中までは高速道路を使って走っていき、住宅も建っているところを走っていくのですが、ダムに近づくにつれて段々と山の中に入って行きます。

 ある程度進んで行ってもゴルフ場などがあるのであまり山奥という感じはしませんでしたが、途中で野生のサルを見かけることができました。

 前述したとおり、道自体はしっかりと舗装されていますしクネクネとした峠道という感じでもありません。

 観光バスも通れるくらいなのでセンターラインもある、しっかりとした道路が敷かれています。あまり運転に自信の無い方や大きめの車を持っている方でも安心して行く事ができます。

扇沢駅に到着~バスへ搭乗

扇沢駅の看板

 扇沢駅には14時頃に到着しました。まずは電気バスに乗るためにチケットの購入を行います。価格は以下の通りです。

  • 大人 1570円(往復2610円)
  • 子供 790円(往復1310円)

結構高いです(笑)

 駅内は記念撮影用のパネルやお土産屋さんがありますが、駅に行ったらぜひトイレに行ってみてください。

 手洗い場の蛇口から出てくる水がものすごく冷たいです。蛇口近くにも書いてありますが、関電トンネル建設時に最も苦労したといわれる「破砕帯」と呼ばれる砕けた岩と水が混ざった部分から湧き出ている水を使用しているためです。 こんな冷たい水を浴びながらトンネルを掘った当時の方々は凄いです。ぜひ破砕帯の水の冷たさを感じてみてください。

扇沢駅からバスに乗る前の改札の写真
出発時間が近づくと改札に並び始めます。

 出発時間が近づくと、改札に並び始めます。このご時世なので改札前には、アルコール除菌の機械が大量においてあるので除菌しましょう。

 かなり多めの除菌アルコールが出てくるので、びしょびしょに濡れた手でチケットを持ってしまうと、記載してある改札を通るためのQRコードが消えてしまう恐れがあるので注意です。

黒部ダムへバスで行くキップ
電気バスのチケット(指で隠れている部分にQRコードがあります)

 時刻が来ると改札?が開いて駅員さんのところにあるQRコードの読み取り機にチケットのコードを読ませて進んでいきます。コードを読み取るだけなので列はスムーズに進んでいきます。

電気バスに乗る為のホーム
電気バスが並んでいるホームの様子

 改札を通りホームへ進んでいくとバスが何台か並んでいますが、奥のバスから案内されるので指示に従って乗車していきましょう。

 私が行った時刻が遅かったせいか、バスはとても空いていました。

トンネルを通って黒部ダムへ

電気バス内の黒ニャン型の吊り革
吊り革が黒ニャン(黒部ダムのマスコットキャラクター)

 バスが出発すると、少し峠を走ってすぐにトンネルに入ります。このトンネルが映画「黒部の太陽」で出てくる関電トンネルです。

 トンネル内部はバス一台+αくらいの幅があり、すれ違いはできないくらいのトンネルです。

 照明がしっかりついており暗い感じはしなかったです。狭いトンネルですが、運転士さんは大きな車体のバスを巧みに操り、結構なスピードで走っていきます。

 破砕帯部分ではトンネル内の照明が青くされていて、水が出てきているのも見ることができました。バスで通るとあっという間ですが、この80mの破砕帯を貫通させるのには約7か月もかかったそうです。

黒部ダムへ到着

 いよいよ黒部ダム駅へ到着です。

黒部ダム駅でバスを降りると道が2つに分かれています。一つがダム本体の上へ行くルート、もう一つがダムを見下ろせる展望台へのルートとなります。展望台へのルートは帰りに使いましたが、なかなかハードな道のりでした。

 私はダム本体の上へ行くルートにしました。何しろ14時を過ぎていますがまだお昼ご飯を食べていなかったので、ダム本体近くの食堂を目指します。

黒部ダム本体へ降りていく階段の写真

 5分程度階段やトンネルを歩くとダムの上へ到着です。が、まずはご飯です。

 トンネルを出てすぐ左に売店兼食堂のお店がありますので、そこでご飯を食べます。

 黒部ダムでご飯といえば「ダムカレー」です。黒部ダムへ行ったら食べようと前々から思っていたので、券売機前でも悩まず即決です。

黒部ダムのダムカレー
黒部のダムカレー(カツ)

 こちらがダムカレーです。グリーンカレーなのは黒部ダムの湖の水を表現しており、ご飯がダム本体、見えにくいですがブロッコリーは木々を、ポテトサラダは放水を、らっきょうはダム下の岩をイメージしているそうです。

 私はカツカレーでしたが、普通のは下の画像のような唐揚げ?が乗っておりそれが観光船を表現しているそうです。カツカレーだとサイズ的に観光船というよりも空母ですね。

これがノーマルのダムカレー(写りが悪い…)

 思ったより辛めでしたが、とても美味しかったです。

いよいよダム観光

黒部ダム本体の上にある黒部ダムの看板
黒部ダムへ到着

お腹を満たしたのでいよいよダム観光です。

 私も色々なダムを見た事がありますが、非常に大きいダムです。

黒部ダム上から見下ろした放水の様子
ダム上から見る放水

 この時期は観光放水を行なっており、時期によって時間が変わりますが、7時から16時までであればどの時期でも放水をしているので、日本一の大きさを誇る黒部ダムの迫力ある放水の姿を見る事ができます。

・観光放水についてはここで確認できます:https://www.kurobe-dam.com/kankou/

 時間が遅かったせいか見られなかったのですが、放水によって虹が出るのが有名で、放水を見学するところは「レインボーテラス」という名前がついている程です。虹をみたい場合は太陽の位置的に午前中がオススメだと思います。

黒部ダムで開催されていた特別展の入り口
資料が展示されている特設会場

 一部に資料館のようなものがありましたので、少し見学して行きました。黒部ダムの歴史や「黒部の太陽」についての資料が並んでいました。見るとダムの理解が深まります。

 せっかく来たので展望台にも上がってみます。かなり階段の段数があるので覚悟を決めて進みましょう。階段は壁にくっついているのような構造なので階段の隙間から下が見え、なかなかスリルがありました。

黒部ダムを展望台から見下ろした写真
上から見下ろす黒部ダム

 こちらが展望台からの景色です。青空に緑が映え、その下に巨大なダム湖とダムがある良い景色でした。水もグリーンカレー色です。

 だいたい食事時間も含めて2時間程度滞在しました。その後は黒部ダム駅から電気バスへ乗って扇沢駅へ戻ります。

黒部ダムの感想

黒部湖の写真
黒部と太陽

 一度は行ってみたかった日本一のダムへ行けて満足でした。

 自然の中に巨大な人工物がある姿は不思議な感じがするのと同時に、これを作るのにはとても苦労したのだろうというのも感じる事ができました。

 同時に現在も点検などの運用面を行なっている関西電力の方々が多くいるのだろうと思います。私にはできなそうです。(特に冬は…)

 

 ぜひ、皆さんも観光へ行ってみて黒部ダムの大きさを感じてみてください!

この記事を書いた人

28歳の男性会社員です。
工場作業員勤務→専門学生→IT企業勤務を経て、現在は小さな会社の工場で品質管理の仕事をしています。

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