仮想通貨の取引に最適な時間足は?【4時間足が最高益でした】

 チャートを見てのトレード時に、時間足は何に設定したら良いか迷っていませんか?

 以前に作成した自動売買ツールでは、プログラムが自動でローソク足のデータを取引所から引っ張ってきますが、そのローソク足データの時間足は1分足で行っていました。

 ですが、ふとした時に「期間設定(時間足)にも最適な値があるのでは?」という事で、調査してみたところ、4時間足で最高利益が出る結論となりました。

 ちなみに、この記事の内容を参考にトレードを行って損しても責任は負いませんので悪しからず…。

この記事で自動売買ツールを運用するまでの7ステップをまとめてあります。

もくじ

ローソク足の期間とは?

 そもそもローソク足の期間とは?ですが、ローソク足一本がどのくらいの期間の値動きを表しているのかの事です。

ローソク足の例

 このローソク足の期間が長いほど、時間当たりの移動平均線の動きが緩やかになり、短いと動きが細かくなります。

 例えば期間100で設定された移動平均線を引く場合には、1分足では100分間のデータですが、1時間足では100時間分のデータを使う事になります。

 今回はこの期間を変化させたら、利益にどのくらいの変動があるかを試してみます。

時間足変化のテスト内容

 「1分足」「5分足」「15分足」「30分足」「1時間足」「4時間足」「8時間足」と7種類変化させたデータを、ビットバンクのapiを使ってデータ取得し、取引のシミュレートを行なって最終的な資産額を評価をします。

テスト条件

  • 取引ルールはゴールデンクロスで買って、デットクロスで売るスタイル。
  • EMAは短期5、中期13、長期26に設定でトレード。
  • 2021年のビットコイン1年分データを使用。
  • 損切りは買った金額の25%下落時

 よくある一般的な設定ですね。

 EMAを3本引いていますがゴールデンクロスは短期→中期→長期の順に、デットクロスはその逆の順番になった場合を売買タイミングとしました。いわゆる「パーフェクトオーダー」ってやつですね。

 2021年は大暴落が何度かあったので、そこで行われるであろう損切り時の損失を、どれだけ取り返せるのかが見どころです。

時間足テストの結果

 さて時間足テストの結果です。

 取得データの間隔を変えたとき、間隔が伸びれば伸びるほど売買回数が減る事は予測していましたが、最終資産額にここまで大きな差が出てくるとは思いませんでした。

1分足

一分足の取引結果

  • 買い回数:438回
  • 売り回数:427回
  • 損切回数:10回
  • 最終資産:59,306円(資産59%へ減少)

 めちゃくちゃ損してますがな。

 売買回数が多く小さな利益を積み重ねている筈ですが、損切りが10回も行われているので、それによって利益が吹き飛び、取り返す事もできなかったのだと思われます。

5分足

五分足の取引結果

  • 買い回数:181回
  • 売り回数:172回
  • 損切回数:8回
  • 最終資産:72,096円(資産72%へ減少)

 こちらも1分足と同じく、損切りにて稼いだ利益が吹き飛んでしまっているのだと思われます。

 売買回数が1分足よりも大幅に減っているので、売買手数料の影響が少し減り利益に貢献していると思います。

15分足

15分足の取引結果

  • 買い回数:109回
  • 売り回数:101回
  • 損切回数:7回
  • 最終資産:81,369円(資産81%へ減少)

 1分足よりはだいぶマシになっていますが、損切りでの損失を、まだ売買で取り返す事ができていないと思われます。

30分足

  • 買い回数:76回
  • 売り回数:70回
  • 損切回数:5回
  • 最終資産:107,635円(資産107%へ増加)

ここで初めてプラスになりました!

 損切りも行っていますが、そこで発生した損失を売買での利益で賄い、プラスに出来ているというのはプログラムを作った側としては嬉しいですね。

1時間足

  • 買い回数:44回
  • 売り回数:39回
  • 損切回数:4回
  • 最終資産:106,576円(資産107%へ増加)

 30分足よりも少しだけ利益が減りましたが、プラスです。

 損切り回数も減っているのですが、売買回数の減少もしているので、30分足よりも利益を積み重ねるタイミングが減ったのでしょう。

4時間足

  • 買い回数:15回
  • 売り回数:12回
  • 損切回数:2回
  • 最終資産:161,972円(資産161%へ増加)

 ここで飛び抜けて大きく利益が出ました!

 損切り回数と共に売買回数も減っていますが、上手く取引を行えて大きな利益を出せたようです。

 今回のテストでは、これが最高益でした。

8時間足

  • 買い回数:11回
  • 売り回数:8回
  • 損切回数:2回
  • 最終資産:107,767円(資産108%へ増加)

 急に利益が減りましたね。損切り回数が4時間足と同じなのに売買回数が、4時間足よりも減っているので利益を出すタイミング逃しているのだと思います。

各時間足をまとめると

 それぞれの時間足の最終資産額をグラフで並べ見やすくしました。

 今回の条件だと4時間足が飛び抜けて稼げるという結果となりました。単純に考えると自動売買をスタートすれば、放置しておくだけで資産が1.6倍になります。何もしなくても100万円が160万円に…

 予想外だったのが人間には不可能なくらい早いデータ取得と取引を行う手法(スキャピタリング)に近い、1分足などの方が一回あたりの利益は少なくても”ちりつも”で最終的に大きく稼げると思っていました。

 ですが、損切りが行われてしまうとコツコツと溜めてきた利益が一度で吹き飛ぶので、スキャピタリングに近い事を行う場合には、損切りをかなり早めに行う必要がありそうです。

まとめ

 株での話ですが、トレード初心者は売買回数を減らしたほうが勝てるという事も聞いた事があるので、今回はそのような結果になったのかなと思います。

 今回のEMA設定では4時間足が最適だという事が分かりましたが、違う設定で行えば逆に4時間足が最も損失を出す可能性もあるでしょう。

トレードの世界は深く難しいですね。(だから面白い)

この記事を書いた人

28歳の男性会社員です。
工場作業員勤務→専門学生→IT企業勤務を経て、現在は小さな会社の工場で品質管理の仕事をしています。

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