写真を保存できるクラウドサービスの2台巨塔といえる「Googleフォト」と「iCloud」はどちらを使うべきなのか悩みますよね。
両方に保存すると「あの写真はどっちに保存した?」というようなことになりかねませんし、何より2つ並行で使用するのは面倒です。
今回はそんなGoogleフォトとiCloudは何が違うのか?どちらを使うべきなのか?と悩んでいる方に向けて記事を書きました。
そもそもクラウドサービスとは?
クラウドサービス(クラウドストレージ)とはインターネット上にデータを保管するサービスです。
クラウドサービスにデータを保存をしておくと、インターネットにさえ繋ぐことができる環境であれば、世界中のどこに居ても、どんなパソコンやスマホでもクラウドにログインすれば同じデータを見ることができます。
よくクラウドはインターネット上に保存するという表現を行いますが、実際にはデータはGoogleやAppleが保有しているデータセンターという、世界中のユーザーのデータを保管するための施設に保管・管理されています。
データセンターには世界中の利用者のデータが集まっています。
重要データなどを自分のPCのみに保管していると、PCが壊れた際にデータも取り出せなくなる可能性があります。
しかし、クラウドサービスにアップロードしておけばパソコン・スマホが壊れてもデータが消える心配はなく、新しくPCを買ったらクラウドサービスからデータを取り出してくれば、以前のPCと同じように作業することが可能です。
こちらの記事でクラウドについて、さらに解説していますので気になる方はどうぞ。
GoogleフォトとiCloudの比較
GoogleフォトとiCloudの写真に関する部分を比較した表です。
Googleフォト | iCloud | |
運営会社 | Apple | |
料金 | 15GBまで無料 | 5GBまで無料 |
画質 | 節約画質と 元の画質を選択可能 | 元の画質で保存 |
スマホアプリ | 専用あり | なし |
Googleフォト・iCloud共にそれぞれ特徴があるので、あなたに合ったものを使用する必要がありますが、単純にこの表だけを見るとGoogleフォトの方が無料で使用できる容量が多いですし、画質も2種類から選べるので良く見えますね。
ただ無料で使用できる容量が多いからといって、Googleフォトに即決してしまうとApple製品を複数台で使用している方は、iCloudの強力な連携機能を無駄にしてしまう可能性がありますので注意です。
ここからはGoogleフォトとiCloudの特徴を、それぞれ紹介していきます。
Googleフォトの特徴
- 無料で15GBの容量が使用できる。
- 画質の設定を変更すれば保存枚数を増やせる。
- Googleフォト専用アプリがある。
Googleはクラウドサービスを多数運用していますが、その中でもGoogleフォトは写真に特化したサービスです。
Googleのアカウントを持っていれば誰でも利用ができ、Googleアカウントを作成すると無料で割り当てられる15GBの容量内で有れば、何枚でも保存することができます。
15GBも無料はありがたいです。
スマホ用にiOS/android対応のアプリもあり、スマホ内の写真・動画データを自動でバックアップしてくれる機能もあります。
Googleフォトの容量
Googleアカウントを作成すると無料で割り当てられる、15GBが無料で使用できる範囲となります。
この15GBとはGメールやGoogleDriveに保存した写真以外のデータも含む、1アカウントで使える容量ですので、実際に写真だけに使用できるのは15GBよりも少ないデータ量となります。
15GBと聞くと少なそうに思いますが、仕事でバリバリ使うというのでなければ、意外と無料の範囲内でも実用的に使用することができます。
15GB以上使用したい場合には「GoogleOne」という容量を増やすことができる、数百円からの有料サービスがありますので、そちらを検討してみてください。
Googleフォトの画質
Googleフォトは画質が落ちるとよく聞きますが、保存される画質の劣化は設定の変更で防ぐことができます。
Googleフォトには、画質を少し下げて容量を削減する「保存容量の節約画質」という設定と、元のデータ(画質)のまま保存する「元の画質」という設定があります。
正直、保存容量の節約画質でもスマホで見るレベルなら気になりませんが、写真にこだわりがある方や拡大してポスターなどに使用する予定の画像など、高画質な写真が必要な場合には「元の画質」の設定で保存する事をオススメします。
ただし、元の画質で保存すると画像データが大きくなり、それだけ容量を多く消費してしまい、同じ容量でも保存できる枚数が減ってしまうので、保存枚数と画質のどちらを優先するかを考えてみると良いでしょう。
Googleフォトの専用アプリがある
Googleフォトには専用のiOS/Android両方に対応したスマホアプリがあり、クラウド上へのアップロードやクラウド上に保存された写真のダウンロードや閲覧が可能です。
Androidの場合はGアカウントで連携ができますし、iPhoneでもこの専用アプリを使用すれば自動で写真のバックアップができるので便利に使用できます。
写真のバックアップには通信容量を多く使いますので、WiFi環境でのみバックアップする設定にすることをおススメします。
iCloudの特徴
- 無料で約5GBの容量が使用できる。
- デバイス容量を節約しつつ、高画質な写真はiCloudに残す機能がある。
- Apple製品との強力な連携機能がある。
iCloudとはiPhoneで有名なAppleが運用しているクラウドサービスのため、iPhoneやMacを使用している方はまずiCloudを検討すると思います。
こちらは写真特化のサービスではなく、様々なデータを保管することができるクラウドサービスの総称となります。
もし、あなたがiPhoneなどのApple製品を使用していれば、設定さえ行うことで電話帳データやメモ帳などもiCloudに自動バックアップし、複数端末間での共有をすることも可能です。
そんなiCloudの中でも写真や動画を保管する部分は「iCloud 写真」と呼ばれています。
iCloudの容量
AppleIDを作成すると割り当てられる5GBが無料で使用可能です。
これもGoogleフォトと同様に、同じアカウントでiCloudを使用している電話帳やメモ帳などのバックアップデータを含めた、全データの容量を合計するので、実際に写真に使用できる容量は5GBよりも少なくなります。
5GBという容量は写真・動画を普段使いで撮っているだけで、すぐに達してしまう容量なのでiCloudを実用的に使用するとなった場合には有料プランでないと不便な思いをするでしょう。
5GB以上使用したい場合は「iCloud+」という数百円からの有料プランがあります。
iCloudの画質
iCloudではiPhoneなどで撮った画像を元のデータのまま保存します。そのためiCloudの容量は多く使ってしまいますが、綺麗な写真をそのままでクラウドに保存することができます。
このあたりのこだわりにApple感を感じます。
iPhoneの設定でiCloud 写真との連携をオンにしておけば、iPhoneの写真アプリと連携し自動的にバックアップも取っておいてくれるので、あなたはバックアップなどの心配をする必要が無くなります。
しかもiPhoneなどのデバイスに保管される画像は圧縮された容量の小さいデータにされデバイス内の容量節約を行い、iCloudに高画質な元データを保管しておいて必要な時に高画質な写真データをダウンロードすることができる「ストレージを最適化」という機能もあります。
この機能を使えば、スマホの容量は節約しつつ高画質なデータが欲しいときはiCloudに取りに行けばよいので効率的ですね。
iCloudのモバイル通信の設定をオフにしておけば、WiFi環境に入ったときのみバックアップ作業が行われるので、ギガを消費する心配もありません。
iCloud専用のフォトアプリは無い
iCloudには専用アプリがありません。
というのも、iCloudは本来iPhoneやMacなどのApple製品と連携をしてバックアップを取るためのものとして作られたからです。
Apple製品を使用していれば設定の画面からiCloudへのバックアップや連携の設定ができ、この連携機能は非常に強力に使用できるのですが、Android端末からiCloudを利用する場合にはWebブラウザからログインして使用する必要があるため、Apple製品以外のデバイスの場合には利便性の面ではGoogleフォトに劣ります。
GoogleフォトとiCloudは結局どっちが良い?
ここまでGoogleフォトとiCloudの特徴を紹介してきましたが、結局あなたが使用するにはどちらが良いのでしょうか?
Googleフォトがおすすめな人
- Googleのクラウドサービスをよく使う人
- Androidスマホを使用している人
- なるべく無料で使いたい人
iCloudがおすすめな人
- iPhoneやiPad、Macを複数台で使用している人
- 電話帳やメモ帳、リマインダーなどをよく利用する人
- 少しお金を払ってでも強力な連携機能を使いたい人
当てはまる項目がありましたか?
画質については「元データ」をアップロードする機能がありますので、その設定にすればどちらのサービスでも綺麗な写真を保存できます。
無料で使用できる容量について比較するとGoogleフォトがiCloudの3倍なので有利ですが、iPhoneやMacなどApple製品を使用している場合には、Apple製品との連携機能が強力なiCloudは積極的に検討するべきです。
もしMacとiPhoneを普段から使用しているのであれば、強力な連携機能が使用できるiCloudをオススメします。